7月2日、網走から車で能取(ノトロ)岬に向かった。能取湖沿いの道は地元の人が、道端に車を止めて何かを採っているのだろうか、それ以外の車の行き来は何もなかった。岬を散策の後、湖の南側の卯原内サンゴ草群落地を訪れてみた。網走から岬まで30分ほど、岬から卯原内も30分ほどの工程であった。サンゴ草の色づく季節が9月ごろとのことで、にぎわいは無かったが、牧歌的な景色を独り占めすることが出来た。
能取岬(のとろみさき)
能取岬は、網走から近く、能取湖とオホーツク海に挟まれたその先端にある。
能取湖は、現在は海水湖になっていて、潮の満ち引きがある。このため、私が通ったときはちょうど干潮だったのだろう、湖が干潟のような様相であった。
道端にはところどころに車が止まっていて、人影はみえなかったが、湖に下りているのだろう。ただ、それ以外の車と出会うことはなかった。
網走市街から約30分ほどで、岬の先端に着いた。
駐車場からは灯台が見えるだけなので、この先を期待して岬の先まで歩いてくことにした。
灯台を取り囲むように遊歩道が続いていて、ゆっくり歩いても30分ほどのコースになっている。
灯台は大正6年点灯とあり、八角形のややずんぐりした形をしている。
灯台の先へ行くと岬の先端になる。先端は切り立っていて下を見下ろすことは出来なかったが、近くで漁をしているのだろうか、どこからともなく掛け声のような声が聞こえてくる。
岬から東の方向を見るとオホーツク海の先に知床半島の山々を望むことができる。
灯台を1周する遊歩道と、そこからさらに東の方向へ道が続いている。進んで行くと大きな尖塔が見えてきた。オホーツクの塔とのことだ。オホーツク沿岸漁業の発展に尽くした開拓先人の業績を讃えるために建立されたという。網を持つ漁民とその上に鮭の像から成っている。
卯原内(うばらない)のサンゴ草群落地
能取岬を離れ次へと向かう。能取岬は北端にあたるが、そこから能取湖沿いに南下し、湖の南端に位置する卯原内へ向かう。
30分ほどでサンゴ草群落地に到着した。
川の河口部の堆積物によって水位が浅くなり、そこが湿原となってサンゴ草の群生地となっているようだ。能取湖の中に向かって木道が整備されており、その周りにサンゴ草が群生していた。
本来、真っ赤に色づく9月から10月頃が最も美しい時期とのことだが、7月時点でもほのかに色づいているものもあった。
観光協会の写真で見ると、最盛期のサンゴ草はこんなに真っ赤になるようです。この光景を見るために私も再度訪ねてみたいです。9月から10月頃が最も色づく時期のようです
まとめ
観光季節を外れていたせいか、静かな自然の中でひと時を過ごすことが出来た。私が見た能取湖は引き潮の時間帯であったので、干潟のような観を呈していた。満潮の時間にはまた違った顔を見せてくれるのだろう。能取岬は最果てのような雰囲気を醸し出していて、どことなく寂しげな様子だった。今はCMのロケ地になったことでも有名なようだ。卯原内のサンゴ草はわずかに色づいていたが、これが真っ赤に変わる姿はぜひ自分の目で見たいものだ。
能取湖は網走市街地からも近く、網走駅前から網走バス常呂線またはサロマ湖栄浦線を使って20分ほどでサンゴ草入口というバス停まで行けるようだ。バスはあまり本数が無いので時間を確認しておいた方が良い。なお、能取岬方面に行くバスは無いようだ。よって、この方面を回るにはツアーかレンタカーを利用するのが効率的ということになるだろう。
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