えりも黄金道路

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襟裳岬に向かう黄金道路は国道336号線のえりも町庶野地区から広尾町間の33.5㎞を言うのだそうだ。難工事で黄金を敷き詰めたように費用のかかった道路という意味とのこと。実は40年以上昔に通った時も黄金道路と言われていて、その名前の由来は知っていたが、えりも側は至る所で工事を行っていて、乗っていたバスがひどく揺れたことを思い出す。その時は、どこが黄金なのかといぶかしく思ったものだ。当時は、それほどトンネルがあったわけではなく、海岸線をバスでひた走り、その景観が黄金であったとは言えただろう。もっとも黄金道路の名前は昭和の初期に既にそう呼ばれていたのだから、今の状態はさしずめ黄金を何重にも敷き詰めた道路ということになるのだろう。
とにかく、トンネルと覆道がいくつあるのだろう、2桁は十分にあるので、表に出ている時間よりその中にいる時間の方が長く感じた。覆道という落石などを避けるために作られた部分は海側が開いてはいるが、柱が多くて車で走っていては景色を観賞できるような状態ではない。途中にあまり駐車スペースがないのと、トンネルが続くのでなかなか駐車のタイミングがつかめない。あえて止まるならトンネル間の距離のある所を狙わないと視界が狭くなっているので危険だ。

黄金道路(国土地理院地図閲覧サービスより)

黄金道路(国土地理院地図閲覧サービスより)

黄金道路の広尾側の始点(どちらが始点なのか分からないので、今回の進む方向から広尾側を始点と呼んでいる)の記念碑がある。広尾の町から入ると、町の家並みが切れたところから、やや下り坂になり左側(海側)に港が見えてくる。駐車場の少し手前にPの表示があるので、注意して行くと海側に石垣のようなものが現れる。石垣の切れたところが駐車場になっており、記念碑は石垣の上にある。

黄金度往路(広尾側)始点

黄金度往路(広尾側)始点

記念碑のある石垣の外観。道路からはこの石垣しか見えないので何があるのか分からないとう難点がある。

黄金道路(広尾側)石垣

黄金道路(広尾側)石垣

記念碑の場所から見える黄金道路の最初の覆道だ。ここから半端のない数のトンネル・覆道が続く。

黄金道路ツチウシ覆道

黄金道路ツチウシ覆道

記念碑のところから見える、襟裳側の海の景観。

黄金道路(広尾側)海の景観

黄金道路(広尾側)海の景観

記念碑から3分ほど進むと、山側から水が落ちているのが見える。フンベの滝というそうだ。川が滝になっているのではなく、湧きだした地下水が直接滝になっているとのこと。豪快さはないが、この黄金道路の間にある唯一の滝のようだ。フンベとはアイヌ語で「クジラの獲れる浜」という意味だそうだ。昔はここから海に出ていたのだろうか、海難碑が並んでいた。道路脇に駐車スペースあり。

フンベの滝

フンベの滝

フンベの滝からの海側の景観。砂浜もあり比較的おだやかな海の様子だ。

フンベの滝からの海の景観

フンベの滝からの海の景観

フンベの滝からはトンネルだらけで、特に止まるところもなく黄金道路の襟裳岬側の終点まで来た。案内などには望洋台となっているのだが、ナビには出てこなかった。フンコツトンネルという短いトンネルを抜けると、これでトンネルも終わり、しばらく海岸沿いを走るようになる。途中にPの標識が出て来る。その先の海側に駐車場があるが望洋台との表記は見当たらなかったが、そこが望洋台になっている。駐車場の上には記念碑が建てられている。
ここが、襟裳岬側から見ると黄金道路の始点となり、広尾まで続いていることになる。

黄金道路(襟裳岬側)終点

黄金道路(襟裳岬側)終点

襟裳岬はここからまだ15㎞以上あるが、ここからはトンネルもなく開放的な道になる。

黄金道路(襟裳岬側)から襟裳岬方面

黄金道路(襟裳岬側)から襟裳岬方面

望洋台からの景観、ゴツゴツした岩場の浜になっている。左側の道路が黄金道路。

黄金道路(襟裳岬側)から広尾方面の景観

黄金道路(襟裳岬側)から広尾方面の景観

黄金道路は海沿いの道だが、海の景観を楽しみながらドライブするという感じではなく、トンネルの中を延々と走る印象の方が強かった。安全のためだからやむを得ないが、少し残念だったのと運転は気を使う。
ただ、ときどき見える北の太平洋の海は明るく澄んで美しかった。

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