高知県香美市にある龍河洞は、山口県の秋芳洞、岩手県の龍泉洞とともに日本三大鍾乳洞となっている。もっとも、これらが大きさで決まったということではなく、ここ龍河洞は長さでは総延長4kmと、長さの比較だけでは60位以下になってしまうそうだ。選ばれた理由は判然としないが、これまで見てきた鍾乳洞の中でも、洞の通路が狭い分、至近に鍾乳石が迫り、その上、大きさも含めて見事な鍾乳石群を見ることができるところも選ばれた要因ではないかと思う。
歴史的には1億7500万年かけて出来た鍾乳洞で、かつ、2000年前の古代人の生活の場でもあったということも評価されているのだろう。
場所的には、高知県の西部に位置し、高知駅から約23km、土佐山田駅から8.5㎞ほどのところにある。公共交通機関では、土佐山田駅から龍河洞行のバスが出ており、約23分ほどである。なお、このバスは高知駅近くのはりまや橋を経由して直行しているので、高知駅周辺からでも一本で行ける。約1時間19分となっており、2時間に1本程度出ているようだ。
車で龍河洞へ着いたのが16時近くになってしまった。最終入洞時間が17時(冬場16時30分)ということなので、終わりに近い時間であったせいか、ほとんど客はいなかった。駐車場の先の建物の間に入口に向う商店街がある。そして、目の前の山の中腹に洞の入口がある。
商店街は平日で客もいないせいか全部閉まっており、ちょっと寂しい光景になっていた。
商店街を過ぎると登り階段が続く。竜王神社の鳥居をくぐって入口へと向かう。
洞の入口に竜王神社の祠があり、その脇に入口がある。
入り口を入ると狭い洞窟が続いている。秋芳洞や龍泉洞は入口が大きいが、ここ龍河洞は狭い。その分、何かしら神秘的な雰囲気もする。
洞の中には有名な場所がいろいろあるようで、案内や名前がそこここにあったが、それには拘らずに目を引いたところの写真をいくつか載せておく。
最初は「石化殿」というところだ。照明で浮き上がっているが、ごく小さな鍾乳石が壁一面を覆っている。照明が鮮やかすぎて質感が分かりにくい。自然光で見えるといいのだが。
洞の途中に滝がある。照明で水の流れが良く見えない。水量はごく少ないかったが、雨の日などは増えるようだ。
洞窟が狭いということもあり、鍾乳石が間近かに連なっている。触れることの出来ないように金網で隔離されているが、水滴の流れも見え、大迫力だ。
鍾乳石と石筍がつながり大きな石柱になっている。ここまで大きくなるのにどのぐらいの年月がかかったのかと思いを馳せる。
様々な形の鍾乳石が所狭しと出来上がっている。ひとつひとつ見ると色々なものに見えてくるから不思議だ。
見事なすだれ状の鍾乳石。岩の壁面を伝った水の流れによる芸術だ。
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