北海道上川郡美瑛町にある青い池に行って来た。十勝岳望岳台の帰りに寄ったのだが、名前通り、池の色が青かった。もともとはこの場所に池があったわけではなく、1989年に出来た堰堤によって偶然できたもののようである。すなわち脇を流れる美瑛川の砂防堰堤が作られ、かつ、その堰堤の構造によって川の水が入り込み自然に池が作られ、かつ、この近くの湧き水の成分の関係で青い色が反射して水面が青く見えるようだ。
場所としては、美瑛の市街から17㎞ほど十勝岳方面に向かったところにある。さらに8㎞登ると十勝岳望岳台がある。湖はそれほど大きくないが、駐車場はかなり大きい。
駐車場の端が土手になっている。この土手にそってL字型に池を回るようなコースになっている。
青い色は光の反射の関係で色の濃淡がある。そして、カラマツやシラカバが水没して立ち枯れている。池の色と相まって神秘的な雰囲気を醸し出している。
まず、コースに従って最初に見える池の姿だ。この場所は太陽をやや背にして見ている。そのせいで、あまり青がはっきりとはせず。ややくすんだ色だった。
コースを進むと太陽が右方面から射している場所になる。青い色が際立ち始めてくる。
次に太陽がほぼ正面から射す場所になる。青い色はさらにはっきりしてくる。
池の中には立ち枯れたカラマツやシラカバが林立しており、もの悲しい、神秘的な雰囲気を醸し出している。
そして、最後は美瑛川との境目だ。この場所が不思議な池を作ったところになる。
出来た理由を考えるに青い池の地図を拡大してみた。
川の中に点線と実線で書かれているのが堰堤だ、いくつもあるが、青い池の所だけ長く伸びているのが分かる。
上の写真では手前の網目模様のような所に当たる。この長く伸びた堰堤のおかげで美瑛川の水が溜まったことが分かる。そして、川との境目は川の堆積物などで堰き止められたようになって、今の池が出来たと推測できる。そして、この場所の湧き水の中の化学物質によって青い色の池という偶然の産物が生まれたということだろう。
地図で言えば、小さな水たまりのようなものなのだろう、国土地理院の地図には特に名前は付いていない。しかし、人工的な構造物に自然の偶然を重ねて今の景観が出来上がったことを考えると面白いし、そして不思議だ。そして、立ち枯れの木々と対比して、青い色は日に映えて美しく見える。
1周にほとんど時間がかからないので、ちょっと立ち寄るには良い場所だろう。
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