室戸から鳴門に向かう途中に「潮吹岩」という所があるので寄ってみた。徳島市街からは南に40㎞ほどのところにあり、JRだと牟岐線の由岐(ゆき)駅が最寄り駅となる。ルート情報によると駅から4.3㎞ほど離れている。バスがあったようだが、現在、徳島バス阿南の路線図には見当たらなかった。車では国道55号線から海側に離れて行くことになる。歩いて行くにはくねくねとした登り道でちょっと厳しいかもしれない。
海岸を降りて潮吹岩に直接行く道はなく、その上にある展望台から眺めることになる。
なお、潮をいつも吹き上げているわけではなく、満潮時という条件が付いていた。
展望台からは、いたってシンプルな岩が海に浮かんでいる。展望台の位置が150mほどの標高にあるので、2つの岩の片方、すなわち陸側の岩は見えない。
展望台に、潮吹岩の説明があった。ずいぶん昔に設置されたのだろう、文字のペンキが剥げてしまっている。前文の岩の説明は以下のようだ。
「眼下に岡の息引、沖の息引の2奇岩からなる潮吹岩がある。沖の息引は陸地と続き、9m余りを隔てた海中に沖の息引がある。沖の息引には南北に貫通する洞窟があり、満潮時に波が寄せると落雷のような音響とともに30m余り吹き上げる・・・」とある。
要は、沖側と陸側(展望台からは見えない)に岩があり、沖側の岩から満潮時に潮を噴き上げる光景が見えるようだ。南北に貫通する洞窟があるということだが、地図で調べると長辺側が東西に向いているので、南北とは短辺側で、沖から陸に向かって穴があるということのようだ。展望台からはどれがその穴なのかは判然としなかったが、その穴から上に向かって海水が噴き上げられるということなのだろう。
潮の高さは案内板では30m、徳島県の観光案内では10mとなっており、ずいぶん差がある。また、不思議なことに、インターネットで調べても、この潮吹きを写真に収めたものは見当たらなかった。多分、相当条件が良くないと見えないということなのだろうか。
潮吹岩に関しては話のネタ程度にしかならなかったが、この展望台からの景色はその分をカバーしてくれる。
パノラマ写真を撮ってみた。左方面は西の方向で、小さく見える島は「伊島」という島で、その先の対岸は和歌山になる。淡路島はさらに左の方向なので見えない。右方向は南東の方向で、室戸岬に続く室戸・阿南国定公園の海岸線が見えている。
潮吹岩だけでは少し期待外れだったが、海岸の景観は美しく、西を向いていることから天気が良ければ夕陽を拝むことができそうだ。
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