層雲峡としては銀河・流星の滝辺りから大函(おおばこ)の辺りが柱状節理による断崖絶壁のよく見える場所となるのではないかと思う。昔、その間にある小函(こばこ)という場所で崖崩れがあってから、断崖絶壁を望む旧道が封鎖されてしまったため、現在では層雲峡らしさは一部の箇所でしか見られなくなってしまっている。そのひとつが大函になり、川の上流側から見ると層雲峡の始まりの場所となるのだろう。石狩川が岩を削り断崖を創り出した様子がよく見える場所だ。層雲峡温泉側から向かって行くと、銀河トンネルを抜けて、また、すぐに新大函トンネルがあり、そこを出てすぐのところを左折すると大函の駐車場になっている。
今から3万年前に大雪山のお鉢平にあった中央火山が巨大噴火を起こし、その堆積物が冷え固まる過程で四角形や六角形となる柱状節理が出来た。その後も堆積物に覆われていたが、その後1万年以上もかかって石狩川が侵食して現在の層雲峡の景観が出来たという。
今は旧道を通ることが出来ないので、両側に迫りくる断崖絶壁の姿を見ることが出来ない。現在の大函の展望場所からは絶景感は少し薄れるが、柱状節理の様子や峡谷の様子は見て取れる。
層雲峡は銀河・流星の滝から大函の間が、その醍醐味であったが、今はその間がトンネルでつながったことで、断崖絶壁の景観を見る場所が限られている。銀河・流星の滝の場所とここ大函でその一端を見ることができる。
大函には旧道の鉄橋が残っているが、鉄橋から先に入ることはできない。
旧道に掛かっている鉄橋。小函での崖崩れの後もこの少し先の大函の展望場所まで行けたようだが、今は全く入ることは出来ない。
駐車場の突き当りが現在の大函の展望場所になっている。峡谷の始まりのような景観となっている。
展望場所から見た大函。岩の間を石狩川が流れて侵食してきたことが分かる。
柱状節理の様子が見える。
鉄橋の先は石狩川の上流方向。石狩川が下流に向かい左方向から流れてきて右側を流れるニセイチャロマップ川と大函で合流している。
駐車場正面を見上げると、岩壁が見える。わずかながら層雲峡らしい景色が見える。
層雲峡の景観を昔のように見られないのは残念だが、安全上はやむを得ない。断崖絶壁だけが層雲峡の魅力ではないのだろうから気持ちの持ち方ということだろうか。
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