大雪山 旭岳

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一昨年9月に初秋の旭岳姿見の池一周コースを回ったが、今回は夏の花を見たかったのと前回登れなかった旭岳の山頂を目指して6月30日行って来ました。もう7月に入るというのにまだ雪が残っており、天候は比較的よかったものの12℃とまだまだ肌寒い状況だった。しかし、姿見の池コースでは花はすでに咲き始めており、この後さらに咲き誇るものと思う。
ロープウエイで姿見駅まで行き、第一展望台方面へ左回りで姿見の池へ、花を見ながら散策して、旭岳石室付近の登山口から山頂まで往復、帰りは一周コースの残りルートを通って姿見駅に戻ることとした。結果として、費やした時間は総時間で4時間20分。姿見の池一周コース約60分(前半40分、後半20分)、登山口から山頂へ1時間30分ほど、山頂休憩20分、下山1時間30分であった。下山に時間がかかったのは、足元が悪くそれほど早くは歩けなかったのと、時間に余裕っがあったので少しのんびり下りたせいもある。

旭岳登山ルート

旭岳登山ルート(国土地理院閲覧サービス)

北海道を旅行するときに使えるお得な切符一覧

姿見の池一周コース

旭岳姿見の池一周コース(旭岳ロープウエーパンフレットより)

ロープウエーは山麓駅(標高約1,100m)から姿見駅(標高1,600m)を約10分で結んでいる。私が行ったときは15分おきに出発していた。姿見の池一周コースは、そこだけならば1時間ほどで回れる。

姿見の池一周コースは旭岳のお花畑で、ここより下は森林帯、上は岩だらけの様相をしている。旭岳の五合目で、姿見駅から姿見の池まで若干の勾配はあるもののなだらかだ。ただ、6月末日ではあったがまだ雪が残っていて、一周コースでも運動靴で登るのは時期によって適していない。

旭岳のバス停前に旭岳ロープウエイ山麓駅がある。山麓駅前は有料駐車場になっているが、その少し手前に無料駐車場もある。山麓駅は2階が切符売場と改札口となっており、食堂もある。なお、トイレは山麓駅と姿見駅にあるが、その上には無いので注意。

旭岳ロープウエー山麓駅

旭岳ロープウエー山麓駅

ロープウエイの中より、姿見駅方向

ロープウエイの中より、姿見駅方向

旭岳ロープウエー姿見駅

旭岳ロープウエー姿見駅

さっそく、姿見駅から左回りに姿見の池方面を目指す。第一展望台、第三展望台、第四展望台と回って姿見展望台(第二はパス)と回っていく。

姿見駅を出ると木道があるが、すぐに無くなるので安心しないよう。

姿見駅を出発・駅付近にのみ木道がある

姿見駅を出発・駅付近にのみ木道がある

木道が終わるとすぐ残雪が

木道が終わるとすぐ残雪が

雪道を抜けて、第一展望台辺りからお花畑が始まる。

お花畑が始まる

お花畑が始まる

ただ、池はまだ雪に覆われていた。

残雪の中のすり鉢池

残雪の中のすり鉢池

お花畑の先に噴煙と山頂が

お花畑の先に噴煙と山頂が

姿見の池も雪に追われていた。

姿見の池から見た山頂、池は雪に覆われていた。右の尾根が登山道

姿見の池から見た山頂、池は雪に覆われていた。右の尾根が登山道

姿見の池一周コースで見られた花を以下にまとめてみた。なお、6月30日時点では咲き始めてはいたが、ややまばらであったので、季節的には7月に入ってしばらくした頃のほうがさらに華やかになっているのではないかと思う。

旭岳登山(姿見の池~山頂)

さて、ここからはお花畑から離れて旭岳への登山へと向かった。

姿見の池の辺りがちょうど五合目となり、そのすぐ先に石室が見える。石室を右に見ながら登山道が始まる。

五合目(姿見の池展望台)

五合目(姿見の池展望台)

石室は避難所になっていて、中は特に何もない。

登山口下の石室

登山口下の石室

金庫岩・金庫岩と頭の中にあったので、こんなところに・・・あるはずがない。
金庫岩は九合目より上にある。

六合目辺りの金庫岩のような岩

六合目辺りの金庫岩のような岩

見落としそうな六合目の標識

六合目

六合目

下を振り返って見たところ、姿見駅や周りの山々も見渡せる。

六合目辺りで下を見ると右に噴煙、中央姿見の池、左奥に姿見駅

六合目辺りで下を見ると右に噴煙、中央姿見の池、左奥に姿見駅

右を見ると大雪の山々と湖沼が見える

右を見ると大雪の山々と湖沼が見える

延々とこのような石だらけの登山道が続く。

七合目に向かう辺りの登山道

七合目に向かう辺りの登山道

七合目の標識は岩に隠れていた。

七合目

七合目

八合目、皆さんの写真スポットになっていた。

八合目

八合目

登山道から見た山肌

登山道から見た山肌

やっと九合目に到着。

九合目

九合目

九合目付近でスゲの一種

九合目付近でスゲの一種

九合目からの登山道の様子。

九合目からニセ金庫岩・金庫岩に向かう登山道

九合目からニセ金庫岩・金庫岩に向かう登山道

九合目を過ぎて最初に出てくるのがニセ金庫岩。登りはこの岩を見ながら左方向(北)に曲がっていく。

ニセ金庫岩

ニセ金庫岩

ニセ金庫岩を過ぎると、すぐに、登りの時は、左手に大きな岩、金庫岩が見える。これを過ぎれば山頂はもう間近だ。

金庫岩

金庫岩

山頂付近の斜面がお花畑になっていた。なんともたくましいものだ。

山頂付近のキバナシャクナゲの群落

山頂付近のキバナシャクナゲの群落

山頂に到着。

山頂

山頂

山頂三角点表示

山頂三角点表示

山頂まで。おおよそ1時間半の工程だった。標高2,290.9m、姿見の池からの標高差626mあまり、極端に急な傾斜はないが、溶岩のゴロゴロした足場で歩きにくかった。当日は天気は良かったが、それでも山頂付近は霧が出て視界が悪かった。
霧で山頂の景色を染むことが出来なかったので、20分ほどで早々下山することにした。

次の写真は下山口から登山道を見下ろしたところだが、このように見ると登山道が真っ直ぐ続いているように見える。実は、これが旭岳の怖い所のひとつで、下山口は南を向いているが、帰るべき姿見の池方面は西(下を向いて右方向)にある。霧が出ていたり、疲れていて判断を謝るととんでもない所に向かってしまう。

下山口

下山口

下山してすぐに、金庫岩が右に見える。

下山時に見える金庫岩

下山時に見える金庫岩

続いて、ニセ金庫岩だ。今はロープが張ってあるので、間違えることは少ないと思うが、この岩を左に見ながら右折(西へ向かう)しないと、全く違う所に出てしまう。
実は、私もちょうど45年弱前に登ったことがあって、その時に、やはりここで道を間違えた経験がある。当時は登山道も整備されていなかったので、そのまま真っ直ぐ下ってしまい、10mぐらい下がったところで急に傾斜が急になったので変だと思い引き返し、たまたま登ってくる人と出会って難を逃れた経験がある。くれぐれも注意してほしい。

下山時に見えるニセ金庫岩

下山時に見えるニセ金庫岩

昔、間違えた方向をのぞいてみたが、ロープがなければ道を間違えても下りられそうな感じた。

ニセ金庫岩から南方面を見下ろす

ニセ金庫岩から南方面を見下ろす

ここを過ぎれば、あとは西に向かってひたすら下りて行く。六合目辺りまでくると視界も開けて来るし、噴気孔などが見える場所もある。

噴煙が見えてくると六合目辺り

噴煙が見えてくると六合目辺り

下山を始めて、姿見の池に着くのに1時間30分ほどかかった。時間に余裕があったので少しのんびりと写真を撮りながら下りたせいだと思うが、結局往復で正味3時間、これに山頂や途中での休憩時間を加味すればおおよその登山の必要時間が分かると思う。

なお、姿見の池からロープウエーの姿見駅までは、登山道をそのまま真っ直ぐ下りて行く。駅までは約20分ぐらいの工程だ。道は整備されているが、一部、舗装されているが急な階段があるぐらいで、ほぼなだらかな道で、左右にお花を見ながら歩くことができる。

ロープウエー山麓駅周辺の散策

山麓駅まで下りてきて来て、旭川までのバスの時間があったので、山麓駅からの徒歩での登山道沿いの湿原に行って見た。
山麓駅横の小さな橋を渡って入っていくことができる。

湿原へ続く道

湿原へ続く道

湿原の中のせせらぎ

湿原の中のせせらぎ

湿原を一望

湿原を一望

花の季節はここでは過ぎてしまったのだろう、あまり華やかさはなかったが、その中でもいくつか、の花を見ることが出来た。

なお、湿原はロープウエーの山麓駅のすぐ下に当たり、山麓駅を中心に一周することができる。

山麓駅近くの湿原

山麓駅近くの湿原

湿原周辺で見かけた花々

山麓駅下の湿原を一周回って駅に戻ると、駐車場を越して向かいにも散策路のようなものがあったので入ってみた。旭岳温泉自然探勝路とのことで、いくつかのコースが紹介されていた。バス待ちの時間つぶしだったので行けるところまでということで進んでみた。広葉樹の森のような中に向かって細い道が続いている。足元は土で起伏は特にない。林の中を歩く感じだ。しかし、山野草はここにも咲いており、旭岳では高山・湿原・山林の3種類の植生を楽しむことが出来ることになる。

2km程度の往復だったが、そこで見かけた花は次のようなものだった。

まとめ

今回は旭岳までの交通機関として「いで湯号」という旭川駅~旭川空港~旭岳を結ぶバスで往復した。ロープウエイ―山麓駅着が11時21分、出発が18時ということで、6時間強の滞在時間があったので、かなり余裕を持って登山できた。おおよその時間配分は姿見の池散策コース一周に1時間、姿見の池から山頂往復で正味3時間と考え、それぞれに休憩などの時間を考慮すれば良い。
なお、今回天候は良かったが、雨や霧、季節によって条件が変わるので充分な注意が必要だ。夏で天気がよければそれほど難しい登山ではないが、条件次第なので事前準備は十分しておく必要がある。登山靴や防寒用具は姿見の池一週コースでも必須だと考えておいた方がよい。
登山に自信のない人でも麓は温泉地だし、姿見の池一週コースのお花畑でも十分に楽しめる山だと思う。

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