ポルトガル語文法:形容詞の基本(男性形・女性形/単数形・複数形/前置・後置)

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ブラジルポルトガル語:形容詞

形容詞  Adjetivos

ポルトガル語の形容詞には、他の言語と同様、限定用法(名詞や代名詞を直接修飾する)と叙述用法(serやestarなどの動詞を用いて主語(動詞によっては目的語)の説明をする)がある。また、形容詞はその修飾や説明をする名詞の男性・女性の違いや単数・複数の違いによって同様の変化をさせなければならない。男・女の違いについては名詞の場合はそれぞれの名詞ごとに男性名詞と女性名詞に区分されるが、形容詞の場合はどの形容詞もそれぞれが男性形と女性形を持つ。なお、単数・複数の作り方は名詞と同じである。また、形容詞の限定用法は基本は「名詞+形容詞」という順番となるが、一部の形容詞は必ず名詞の前に置くものや、名詞の前に置いて異なる意味を出すものがある。

男性と女性 Masculino e Feminino

修飾する名詞に合わせて形容詞を男性形か女性形や単数形や複数形に合わせないといけない。例えば carro(車)は男性・単数なので carro bonito(美しい車) 、casa(家)は女性・単数なので casa bonita(美しい家) のようなる。同様に ser や estar 等を使った叙述用法の場合も、説明しようとする名詞に合わせる必要がある。例えば、Meu carro é bonito.(私の車は美しい)、Minha casa é bonita. (私の家は美しい)のような使い方になる。なお、ここでは単数で例を示したが、名詞が複数になれば形容詞も複数形にしなければならない。

 形容詞の男性形と女性形

形容詞には男性形と女性形があるが、必ずしもすべてが同一のルールで出来てるわけではなく、例外も多い。しかし、多くの形容詞の男性形の語末が -oで終わるので、この場合は -o を -a 変えれば女性形となる。
以下には形容詞に多い、男性形 -o 女性形 -a のいくつかの例と、男性形と女性形で変化しないものを語尾ごとに例を表にまとめてある。その他の語尾については単語ごとに違いがある。

単数形と複数形 Singular e Plural

形容詞が修飾する名詞が単数または複数形の場合は形容詞も単数または複数形として合わせなければならない。形容詞の複数形のほとんどは単数形に s をつけることで作ることが出来るが、単語の語尾によっは、複数形の語尾が変化するものがある。以下の表にまとめたので参照されたい。
形容詞の複数形は名詞とその作り方は同じなので、表は名詞と形容詞が混在している。ちなみに冠詞(a, o)の付いたものが名詞になる。
表の「複数の形」の欄は -l とあるのは「l」という語を抜くの意味で、同様に+sとあるのは足す意味を示している。

形容詞の前置き、後置き

形容詞の限定用法は一般的に名詞の後において、名詞の説明をするのが普通だが、形容詞によっては前置きするものがあるのと、前置きすることで意味が変わるものがある。

一般的な場合(後置き)

ほとんどの形容詞は名詞の後に置くのが一般的である。
・ vestido limpo (きれいなドレス)、livro interessante (面白い本)、viagem longa (長い旅)

前置きが普通の場合

単音節形容詞は通常名詞の前に置く
bom/boa/bons/boas (良い)
・Bom dia (おはよう)、Boa noite (こんばんは)、bom carro (良い車)、bom médico (名医)
mau/má/maus/más (悪い)
・mau tempo (悪天)、mau coração (冷酷)、más horas (悪い時間)

数形容詞、所有形容詞、不定形容詞は前置する

数形容詞 um/uma, dois/duas, três ・・・・

・um metro (1m)、duas horas (2時)、três anos (3歳)

所有形容詞  meu/minha, seu/sua, nosso/nossa

・minha mãe (私のお母さん)、sua cachorro (彼の犬)、nossa casa (わが家)

指示形容詞 eate/esta, esse/essa, aquele/aquela

・este livro (この本)、esse menino (その少年)、aquela porta (あのドア)

不定形容詞  algum, nenhum, todo, muito, pouco, vário, tanto, outro, cada

・algum dia (いつか)、nenhum probrema (なんの問題もない)、toda noite (毎晩)、
muito dnheiro (大金)、poucos amigos (少人数の友達)、vários tipos (色々な種類)、
tantas veses (何度も)、 outra coisa (他の物)、cada aluno (各々の生徒)

前置と後置で意味の異なる場合

形容詞は基本は名詞の後に置くが、強調のために前に置くことがある。後ろに置いた場合はその名詞の状態や状況を説明するだけだが、前に置くとその名詞の特徴とか価値を強調するため特定の意味となることがある。

【antigo:昔の】
・escola antiga (古い学校)、amigo antigo (古くからの友人)
・antiga escola (昔の学校)、antigo aluno (卒業生)、antigo prefeito (元市長)
【bonito:きれいな】
・casa bonito (きれいな家)
・bonito negócio (有利な取引)、bonito gesto (崇高な行為)
【grande:大きい】
・homen grande (大きな男)、classe grande (生徒数の多いクラス)
・grande homen (偉大な男)、grande coracão (寛大な心)、grande jornal (有力紙)
【novo:新しい】
・casa nova (新しい家)、ano novo (新年)
・nova casa (今度の家)、nova terra (未知の土地)
【pobre:貧しい】
・família pobre (貧しい家族)
・pobre família (哀れな家族)
【pequeno:小さい】
・caixa pequena (小さな箱)
・pequeno capital (わずかな(取るに足りない)資本)
【velho:古い】
・mulher velha (老女)
・velho advogado (老練な弁護士)

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