ポルトガル語 用例集:日本語1文字の単語 え、た、ね、ち、き、そ

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ブラジルポルトガル語用例集

 日本語1文字の単語

 ポルトガル語には日本語の「え、た、ね、ち、き、そ」の一言での発音の単語がある。それぞれポルトガル語では「é、tá、né、te、que、só」だが、中には元の単語の省略形のため、辞書にも載っていないものが有ったりするのでまとめてみた。

え é

 é は ser の三人称単数現在なので、取り立てて特別な意味があるということではない。ただ、ポルトガル語は主語やその他が省略されることが多く、é だけで会話が成り立ってしまう場合がある。時に、何か質問されたときに、日本語で「え?」と聞き直したりすると、内容によっては「そうです」と答えている場合がある。

 すなわち、「はい、そうです」はポルトガル語では Sim, é. とか É sim. などと言うが、この sim を省略しても同じ意味になってしまうということだ。英語で、Yes, it is. と言うのを It is. と言ったりするのと似ている。

 なお、もし、「え?」と聞き直すような場合は Como? と言うと良い。

た tá

 この ta は estar の三人称単数現在 está からesを省いたもの。よく聞くのが、Está bom. (OK)の意味で、Tá bom. などと言う。さらに、bom まで省いて Tá. とだけ言うことも多い。「た」とだけ聞いたら「OKです、大丈夫です」の意味となると思ったらよい。

 Tá だけならば、OKの意味だが、その他でも会話のなかでは、está は tá と省略されことがある。また、一人称単数の場合は estou が tou や tô に、一人称複数の場合は estamos が tamos に省略されることがある。(なお、地域によっては stá、stou、stamosのように e だけが省かれる。なお、この時の s の発音は「スタ」ではなく「シュタ」のようになる)

 Está(Tá) muito gostoso. これはすごく美味しいです
 Estou(Tou, Tô) bem. 私は元気です
 Estamos(Tamos) no japão agora. 私たちは今、日本にいます

ね né

 ブラジルで話をすると良く言葉の最後に「~、ね。」と付くことがある。これは、付加疑問のような使い方で、英語だと She is beautiful, isn’t she? などと言うのと同様に、né は元々は、Ela é bonita, não é? の最後の não é? が縮まって né に変化したもの。
 意味としては、付加疑問と難しく考えるより、日本語の「~、ね。」とほぼ同じ意味で使われていると考えて良い。すなわち「そうだよね」と相手に尋ねる場合や、念押しの意味で使う。
 ただ、日本語のように何にでも付けるなど多用は避けた方が良い。元々は付加疑問だから、いちいち尋ねられているようでうっとうしいようだ。

 Esse carro é legal, né? この車かっこいいよね?
 Não é divertido?  ―  É, né? 楽しいよね?― そうだね

ち te

 te はポルトガル・ポルトガル語の人称代名詞で二人称単数の主格「tu」(あなたは)に対応する目的格代名詞だが、ブラジルでは二人称は使わず、三人称単数の主格「você」(あなたは)を使う。これに対応する目的格は直接目的は「o、a」、間接目的には「lhe」を使うことなる。
 この「o、a、lhe」は você が三人称のため、ele(彼)、ela(彼女)と区別がない。すなわち、「あなた」なのか「彼または彼女」が分かりにくい。よって、「あなたに」と明確にする必要がある場合に、te を使うことがある。
 なお、これは二人称単数直接目的格だけで使われる。

 Eu te amo. 私はあなたを愛しています
 Eu te ligo mais tarde. 後で電話します
 Ele te viu ontem. 彼は君を昨日見かけた

き que

 que は疑問詞や関係代名詞で最も普通に使われている語だが、この発音は「き」だが、疑問文で時に耳慣れない使い方がある。発音としては「きき」とか「けけ」のように聞こえるような場合がある。

 例えば、O que você quer? あなたは何が欲しいのですか? という疑問文は
     O que é que você quer? あなたが欲しいものは何ですか?と言うことができる。
 前の que は疑問詞、後の que は接続詞で名詞接を導き、que você quer で「あなたが欲しいもの」という文となっている。
 この構文の時、ここから、定冠詞Oが落脱し、você が省略されると、
  Que é que quer? となり、ほとんど「ききけーる」か「けけけーる」としか聞こえない。

そ só

 só は「ただ一つの、唯一の」の意味の単語だが、一言だけで使われることがある。

 ・Quero isso. これください
    ・Só?     これだけですか?
 ・Só.      これだけです

  店などで、これを買いたいとか、欲しいと言うと「他になにか?」というように尋ねる代わりにSó? の一言で返されることがある。本来なら Só isso? と言うところを isso を省略して Só の一言で返されることがある。返答は、それだけで良ければ Só と答えれば通じる。もちろん Só isso. であれば、それだけと言うのがはっきりと分かる。

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