6月初旬になって、尾瀬の水芭蕉を見たいと思いっ立って、急遽、尾瀬に行くことにした。尾瀬というと、なんとなく遠くて泊まりがけとか、夜行でというイメージだったが、そのような予約が取れる状況ではなかったので、今回は普通電車と路線バスで、大清水から入ることにした。
6時20分新宿発の埼京線で大宮へ、その後、高崎線、上越線と乗り換えて9時12分JR沼田駅に到着。9時20分の大清水行きのバスに乗って終点が大清水の登山道入り口だ。
大清水10時50分着、帰りは終バスの15時50分と決めて、往復5時間の日帰り工程にチャレンジした。
沼田からのバスは一般の人たちを乗せても満席まではいかない状態だった。途中で鳩待峠に行く人たちは戸倉で乗り換えるので、ほとんどの人が降りてしまった。なお、戸倉では鳩町方面のバス待ちでたくさんの人が並んでいたが、こちらのバスの中は閑散としたもので、終点まで乗っていたのはわずか3人だけだった。ただ、大清水は車が入れる(鳩待峠は戸倉から一般車は進入禁止)ので、車で来ている人は結構いた。ただ、それでも登山道が混んでいるような状態ではなかった。
さっそく、登山を開始する。下図は今回の大清水~尾瀬峠のルート
大清水登山道入り口(標高1180m)
バス停を降りると、すぐ横に売店とトイレがある。トイレは協力金入れの箱が付いている。登山口はバス停のすぐ目の前で、入り口から2車線ぐらいの砂利道が続く、この道の傾斜は管理の車が通る道ということでなだらかな登りになっている。
入口から150mほどのところでY字に分岐しており、そのまま、まっすぐ左側の方の道を行けば、後は一ノ瀬休憩所まで3km強の工程だ。
6月初旬だったので足下が砂利道でなければうっそうとした森の中にいる感じだ。
35分ほどで一ノ瀬休憩所を通過、平日だったせいか店は開いていなかった。
一ノ瀬休憩所登り口(標高1420m)
休憩所を過ぎると三平橋という橋があり、ここから本格的な登山道になる。
沢沿いをしばらく登る道は比較的なだらかだ。沢沿いの景色を見ながら登る。
沢を離れた辺りから傾斜が急になってくる。足場の悪いところは木道が整備されているので登りにくさはないが、やや朽ちて危なっかしい木道の部分や結構急なところも多いので注意が必要だ。
給水は途中に岩清水というわき水があり、パイプから冷たい清水が流れ出ていた。ここ以外では尾瀬沼の山小屋や休憩所で給水出来る。
三平峠までの間は、思っていたより本格的な登山コースという感じで、運動靴でも登れないことはないが、登山靴の方がやはり良いだろうと思う箇所もあった。コース中は林の中を歩く感じで、周りは見渡せないが、足下の小さな花や、ツツジや桜、ナナカマドなどの可憐な花が疲れを癒やしてくれる。
三平峠(標高1762m)
一ノ瀬から三平峠まで約2km、45分ほどの登りだった。三平峠がこのルートの最高点なので、ここから尾瀬沼まではほぼ下りのコースで1km程度だ。
この後の道は完全に木道になっていて、下りもなだらかで歩きやすい。途中、尾瀬沼山荘を通るが、ここを過ぎると初めて尾瀬沼が見えてくる。
尾瀬沼(標高1650m)
三平峠から尾瀬沼には20分ほどで到着。大清水から約1時間40分かかったことになる。
12時40分頃だったので、15時50分のバスに間に合うよう、下山に2時間を見込んで、13時50分に尾瀬沼を出発しなければならない。1時間10分の強行軍になってしまった。昼食は携帯食で済ませ、さっそく尾瀬沼周辺の散策に出た。
とにかく目に飛び込んでくるのは、尾瀬沼とその正面にそびえる燧ケ岳(ひうちだけ)だ。
湿原に出ると、延々と続く木道が映える
お目当ての水芭蕉。6月初めでは少し遅いと思っていたがまだまだ見られた。
水芭蕉以外にも色々な花が咲いていた。時期のせいか品種的には少ない気はしたが。
下山~帰路
予定通り13時50分に下山開始、同じ道をひたすら戻る。
大清水には15時15分着。帰りは1時間25分でバス停に着いた。
バス待ちの時間があったので、売店でビールを買って一休み。
15時50分のバスで沼田へ17時29分着。18時01分のJRで新宿へ向かう。新宿着は21時ちょうどに到着。
水芭蕉の咲く尾瀬に行くという目的は達成したが、やや大忙しの行程だった。
まとめ
今回は唯一、水芭蕉が見たいということで行ったので、目的は達成したが、時間的にはやや強行軍だったと思う。登り1時間40分、尾瀬散策1時間10分、下山1時間25分。合計4時間15分だったので、ほぼ休み無しで往復したような感じだ。
もう少し尾瀬ヶ原の奥にも足を伸ばしたかったが断念せざるを得なっかった。
足に自信が無い人にはあまりお勧めは出来ないが、宿泊やバスの予約とか関係なしに、行ける範囲は限られてしまうが、それこそ思い立ったら気軽に公共交通期間でも日帰りできるところだということは実証できた。
しかし、尾瀬には鳩待峠方面や至仏山など見所はいっぱいあるので、全体を見るにはやはり宿泊するぐらいの余裕を持って行く方が、尾瀬を満喫できるだろう。そして、またそれだけの価値のあるところと思った。
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