北海道北部西海岸沿いに稚内からサロベツ湿原に向かう途中に利尻岳の絶景を望める「こうほねの家」という所がある。稚内から道道106号線を南に15㎞ほど下ったところに、海側に黒っぽい建物があり、駐車場・休憩所・トイレがあり、屋上が展望台となっていて、周囲は池を中心にちょっとした原生花園になっている。稚内市の施設のようで、自動販売機があるだけで特別なものがあるわけではなかった。「こうほね」はスイレンのような花で夏場に咲くと言うが、訪れた7月4日時点では見かけることができなかった。花の種類はやや少なく、行ったときはハマナスが咲いている程度だった。しかし、この場所は利尻岳の対面にあり、展望がすばらしい場所というのが最大の見どころだと思う。途中の道からも利尻岳は見えるが、すそ野を最も広く見られる位置にあり、休憩を取りながらゆっくり望むには良い場所にある。
道道106号線を下って行くと、左は山、右は草原の先に海と、ほとんど変わらない景色が続くが、道道811号線の分岐点近くに来るとポツンと小さな家が海側に急に現れる。
無人の休憩施設で、駐車場、休憩室、トイレが備わている。空いている時間は5月~10月の午前9時~午後5時となっていた。屋上に登れるようになっていて、展望台となっている。ここから見ると、全体は意外と広く、湖を中心に園内を一周できる散策路がある。
ここからの絶景は何と言っても、対岸に浮かぶ利尻岳の眺望だろう。この日は雲が出ていて全体は見られなかったが、それでも美しい利尻岳を見るには絶好の場所だ。
展望台に上った後、園内を一周してみた。
園内には木道も整備されていて、気分転換で歩くにはこじんまりしていて、ちょうど良い距離でもある。ただ、季節が合わなかったのか、めぼしい花は見ることが出来なかった。
一番咲いていたのはハマナスで、大きな群落を作っていた。
こうほねの家と言うぐらいだから、こうほねが何処かにあるのだろうと見ながら回ってみたが、花は確認することが出来なかった。案内では7月から8月中旬に咲くようだ。気の早い花があまりなかったということだろうか。
こうほねの家は、原生花園と言ったような名前はついていないが、整備は十分にされていて休憩施設としては申し分ない。特に利尻岳の絶景を見るには一番いい場所に陣取っていて、それだけでも十分な価値がある。園内を全部回っても30分もかからないので、休憩も含めもってこいの場所だ。
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