日和佐という名に惹かれて、室戸から鳴門へ向かう途中に立ち寄った。 あまり調べずに行ったのは若干失敗であった。 後日調べてみれば、色々と景観の優れたところがあるのを知ったからだ。
さて、海を臨む小高い丘の上にある日和佐城は千羽海岸への遊歩道の入り口ともなっている。 千羽海岸は約2㎞に渡って250mほどの断崖が屏風のように立っているという。 また、大浜海岸はアカウミガメの産卵地だそうだ。 梅雨時期にはウミガメの産卵が見られるという。 大浜海岸の端にあるえびす洞は海食洞で千羽海岸側からも見えるが規模も大きい。 遊覧クルーズ船も予約制で運航している。
日和佐城は千羽海岸の入り口でもあり、車ではここに駐車場がある。 城は白亜の立派な城だが、現在の物は摸擬天守とのこと。 行った時点では屋根の改修工事が行われており、入場は禁止となっていた。 城そのものに関してはあまり遺構・記録がないとのことで、中は日和佐勤労者野外活動施設となっていて、一般には展望台としてのみ開放しているのだそうだ。
城の反対側に遊歩道の入口がある。 上に行く道と下を行く道があるが、いずれも先ではつながっているが、上に行っても城山交流拠点施設という建物があるだけなので、遊歩道としては下を行く道のほうが正解かも知れない。
この遊歩道は日和佐駅から隣の山河内(やまがわち)駅をつないで、12.2㎞あるとのこと。 千羽海岸の端に当たる千羽休憩所まで約5㎞の道のりになっている。
千羽海岸の由来は、弘法大師が絶壁に営巣していたイワツバメが一斉に飛び立った様子から「千羽の崖」と呼ぶように言ったとの伝説がある。イワツバメは夏鳥で日本にも渡って来るものもあるとのことだが、今でもこの崖にいるのは不明。イワツバメはその名の通り崖に巣を構えるのでそのような話になったのだろう。
250mの高さで2㎞ほど続くとあるが、遊歩道はその崖の内側にあるので見ることのできる場所は限られているようだ。遠景に見えるのがその一部だろうか。
千羽海岸から対岸の岬が良く見える。この先はもうすぐ先が瀬戸内海だ。
この湾は室戸阿南海岸国定公園の中心に位置しており、りアス式海岸とのことだ。谷が海水面の上昇で沈み、入江のようなったためこのような急峻な崖が海に落ちている景観となったのだろう。
遊歩道から大浜海岸のウミガメの上がる砂浜は見えなかったが、下の写真では左の先にその砂浜があり、中央やや左側の手前の島が「立島」、その右奥に穴の開いているように見える岩が「えびす洞」というところで海食洞になっている。穴にも岩の上にも行けるとなっていた。
四国の水は海も川も色が明るく輝いている感じがする。ここもまた海の景観が美しい。
残念ながら遊歩道は時間の関係で途中で断念した(実はこの後鳴門の渦巻きを見ようと、大潮の時間に合わせるため先を急ぐ必要があった)。時間があれば大浜海岸に寄って見たいところであった。
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