サロベツ原野

スポンサーリンク

北海道の北部西海岸沿いにあるサロベツ原野は北海道三大湿原(釧路湿原、サロベツ原野、霧多布湿原)のひとつとのことで、総面積は6,700haとイメージがつかめないが、山の手線の内側より広いのだそうだ。その中に約1kmの木道が整備されていて、見て回ることができる。全体の大きさから比べると木道の長さが短いような気がするが、それでも結構な見どころがある。今回見た限りでは時期の問題もあるのだろうが花の種類は少ない気がしたが、一面の原野にエゾカンゾウやノハナショウブの群生が広がっており、また、その先に見える利尻岳という構図は一見に値する。

サロベツ原野(国土地理院地図閲覧サービスより)

サロベツ原野(国土地理院地図閲覧サービスより)

北海道を旅行するときに使えるお得な切符一覧

サロベツ原野は稚内から約50㎞、JRだと豊富駅が一番近い。バスは豊富駅から1日3本ほどしか出ていないので時間を確認しておいた方が良い。サロベツ原野の木道を回るには「サロベツ湿原センター」が玄関口となる。

サロベツ湿原センター

サロベツ湿原センター

湿原センターの裏側に湿原があり、その周辺に木道が整備されている。外回りのコースで約1kmあるそうだ。その内側にもいくつかのコースがあり、くまなく歩こうとすると、けっこう歩きがいがある。いろいろと回っていたら1時間ぐらいはすぐに経ってしまった。広大な原野の中のほんの一部しかカバーしていないが、お花畑や利尻岳の絶景ポイントはカバーしているようであり、十分満足のいくコースではあった。

原生花園案内図

原生花園案内図

湿原センターから、延々と木道が伸びている。午後4時過ぎになっていたせいか、人はほとんど見かけず、独り占め状態であった。

木道

木道

木道から中には入れないので、遠景になってしまうが、エゾカンゾウ、ノハナショウブ、カキツバタなどの群落が延々と続いていた。

エゾカンゾウ、ノハナショウブなどのお花畑

エゾカンゾウ、ノハナショウブなどのお花畑

訪れたのが7月4日だったせいもあるが、花の種類はあまりなく、エゾカンゾウとノハナショウブが主であった。

ただ、気になったのは、笹の類が繁茂していた点で、大昔に来た時とは少し様相が異なっていた。昔は木道も、もちろん湿原センターもなく、湿原にそのまま入ってしまうのだが、そこここに池塘があって、足元を注意しながら歩かなければいけなかった。そして、足元がふわふわと動くような感じだった。水も豊富でモウセンゴケがたくさんあったことを覚えている。この木道コースの中で池塘のような場所が見えたのは1カ所しかなかったので、かなり乾燥化が進んでいるのかもしれない。

ところで、このサロベツ原野の絶景ポイントのひとつとしては、やはりお花畑の先に見える利尻岳の姿だろう。この日は雲がかかって全容は見えなかったが、やはり利尻岳の雄姿は美しい。

原生花園から利尻岳を望む

原生花園から利尻岳を望む

さて、湿原センターに向かって左側に建物がある。「泥炭産業館」ということで、つい近年までサロベツ原野の泥炭を産業用に利用していた歴史と、その設備が展示されている。

泥炭産業館

泥炭産業館

外にも、採掘設備の実際の様子が展示されている。どうもこれが乾燥化の1つの原因のようだ。今は採掘をしておらず、湿原再生に取り組んでいるとのこと。

泥炭採掘機

泥炭採掘機

サロベツ原野は広くて全容を見ることができないが、その一端を見ることができた。しかし、後で気づいて後悔しているのが、「幌延ビジターセンター」というところが、サロベツ湿原センターの南の方にあるのだが、そこをパスしてしまったことだ。サロベツ湿原センターのあるのが「上サロベツ原野」、幌延ビジターセンターのあるのが「下サロベツ原野」というのだそうだ。広大な湿原なので、違う場所からは、また違う顔を見せてくれたかもしれないと思うと残念でならない。次の機会を探して行ってみたい。

北海道を旅行するときに使えるお得な切符一覧

コメント