北海道夕張市にある「滝の上公園」に行ってみた。JR石勝線の滝ノ上駅の近くにある夕張川を中心にした公園で千鳥ケ滝と竜仙峡という景勝地がある。10月の最初に訪れたので、わずかに紅葉が始まっている程度ではあったが、滝あり、渓谷ありと、鉄道や国道のすぐ脇でありながら自然を十分に楽しむことのできる場所だった。
車では、国道274号線から石勝線の踏切を渡って、すぐのところに駐車場がある。国道からの入口は道路標識で案内がされていた。
駐車場から公園に入った所は、まさに公園という感じで、木々に覆われていることもあり、その先に景勝地があるようには見えない雰囲気であった。この先にはあずま屋があり公園でのんびりも出来るし、左方面には夕張川を渡る橋があり、渓谷美を楽しむことが出来る。
公園に入って100m弱のところに千鳥橋という橋が架かっている。この橋の上に来ると周りが開けて、眼下には夕張川が流れている。橋の下にも遊歩道があり散策できる。
橋の上から上流側に千鳥ケ滝が見える。この滝の脇に発電所があり、その水は少し上流の取水堰から取っているとのことで、発電の後、滝の手前で放流しているのか、けっこうな水量の滝となっている。また、滝の周りは独特の岩の景観を見ることが出来る。
千鳥橋から下流側を見ると、先に吊り橋が見える。この公園の中のもうひとつの橋で、どちらの橋からも竜泉峡という名の付いた峡谷の景観を見ることが出来る。
千鳥橋からは公園の林の中を通って吊り橋に向かう。川の水の流れる音と鳥の声しか聞こえない、なんとも静かなところだ。
吊り橋には、滝の吊り橋という名前がついていた。
吊り橋から下流方面を見ると、渓谷とわずかに色づき始めた紅葉のコントラストが美しい。本格的紅葉の時期にはさぞかし美しいのではないかと想像される。そして、深山の中にまで来たのではないかと思わせるような景色には心を奪われる
滝の上公園は、滝・渓谷・森林の景観をコンパクトに切り取ったような公園で、しかも高低差もなく気軽に歩ける場所だった。夕張市内に向かう途中にあることを知り、休憩も含めて、ちょっと寄ってみようかという気楽な気分だったので、初めはそれほど期待はしていなかったが、これほどの景観がこんな手短なところにあったのだと、寄ってみて得をした気分になれる公園と言えるだろう。
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