JRのシニア世代向けの会員割引制度の活用法(2019/10改定)

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JRのシニア世代向けの会員割引制度

JRには「ジパング倶楽部」という全国版シニア世代向けの会員割引制度がある。個人なら男性65歳、女性なら60歳から加入できる。夫婦一緒ならば、どちらかが65歳になればもう一人が何歳でも加入できる。運賃・料金が基本30%引きというシニア向け会員制度である。
また、各JRごとに「ジパング倶楽部」よりも年齢制限を下げたシニア割引があり、自エリア内で使える独自のサービスを提供している。JR東と北海道の「大人の休日倶楽部」、JR東海の「for50+」、JR西の「おとなび」、JR四国の「四国エンジョイクラブ」、JR九州の「ハロー!自由時間クラブ」がそれだ。加入年齢制限や会費の有無、サービスの内容も様々だ。以下にまとめてみたので参考にしてお得で、良い旅をしていただきたい。

各シニアサービスの概要

JR名 会員名 最低年齢条件 会費 加入条件 目玉商品
JR共通 ジパング倶楽部 男性:65歳、女性:60歳、夫婦:どちらかが65歳 個人: 3,840円夫婦: 6,410円 基本:JR線201km使用で運賃、料金30%引き(例外あり)
JR北海道+東日本 大人の休日倶楽部 ジパング倶楽部に同じ 個人: 4,364円夫婦: 7,458円 ジパング倶楽部会員が必須、会費はジパング倶楽部会費込 ジパング倶楽部特典+北海道・東日本内周遊フリー切符等
  〃 大人の休日倶楽部ミドル 男性・女性とも50歳 2,624円、1年目無料 北海道・東日本内5%引き+周遊フリー切符等
JR東海 for+50 男性・女性とも50歳 無料
JR西日本 おとなび 男性・女性とも50歳 無料 新幹線・特急30%、こだま60%の限定列車あり
JR四国 四国エンジョイクラブ 男性:60歳、女性:55歳 1,500円 切符購入時に会員になれる 一定条件以上の往復で30%引き
JR九州 ハロー!自由時間クラブ 男性:60歳、女性:50歳 無料 九州周遊フリー切符

全国共通の「ジパング倶楽部」

JR6社(北海道、東日本、東海、西日本、四国、九州)共通のサービスで、加入の事務局はそれぞれ異なる。ただし、JR北海道はJR東日本で事務局を代行している。
会員になると会員手帳が郵送されてくる。割引を受けるときには、この会員手帳に利用切符等を記入して、駅の窓口で購入する。

サービスの内容は6社共通なので、どこに加入しても差はなく、例えば、JR東日本の事務局で加入して、JR九州の駅で切符を買っても全く同じ条件だ。ただし、「ジパング倶楽部」以外のシニアサービスの会員になるときは事務局が同じでなければならない会社もあるので、住居地とは異なるエリアのJRのサービスを得たいときには注意が必要となる。

とにかく運賃・料金が、一部例外があるが、30%引きとなる。個人会費3,840円なので、仮に30%引きでこれを回収しようとしたら普通運賃だけで片道1001㎞以上、新幹線なら東京~京都で元が取れる。往復を考えればもっとハードルが低くなる。これから旅行をしたいという人や、帰省などで長距離移動がある人は絶対にお勧めのサービスだ。「ジパング倶楽部」に入るだけならクレジットカードの入会もなく、インターネットを使用しなくても済むので、その辺が得意でない人にも安心だ。

「ジパング倶楽部」入会条件

個人会員:男性 満65歳以上、女性 満60歳以上
夫婦会員:どちらかが満65歳以上の夫婦(もう一方に年齢の制限はない)

会費

個人会員:一人で3,840円
夫婦会員:二人で6,410円
(クレジットカードの会員になるような制約はなく、会員手帳を使って利用する)

サービス内容

〇きっぷの利用条件
営業キロで、片道・往復・連続で201km以上を利用すること

〇きっぷの割引率
加入後3回まで、20%割引
4回目以降、30%割引(その後会員を継続すれば何年でも30%が続く)
ただし、割引の回数は1年間で20回まで

〇割引になるきっぷ
普通乗車券、指定席特急券、自由席特急券、急行券、グリーン券、指定席券。
ただし、新幹線「のぞみ号」「みずほ号」(ともに自由席を含む)の特急料金・グリーン料金は
割引にならない。この場合は、普通乗車券のみの割引となる。

〇割引にならないきっぷ
寝台券、グリーン券(個室)、グランクラスを利用する場合の特急料金・グランクラス料金、
2人用個室寝台の特急・急行券、乗車整理券、ライナー券、JRバス乗車券、トクトクきっぷ
(フルムーン夫婦グリーンパス、特急回数券、特急料金回数券、フリーきっぷ等のすでに割引に
なっているきっぷ)は、割引にはならない。

〇利用できない期間
4月27日~5月6日、8月11日~8月20日頃、12月28日~1月6日
は割引されない。(年により異なることがあるので要確認)

「ジパング倶楽部」入会案内

「ジパング倶楽部」は入会の条件やサービスおよび使用方法は全JRで共通だが、加入する場合は特定のJRの一社(事務局)に申し込む。
基本的には自分の生活しているエリアのJRに加入すれば良いが、どうしても、特定のJRに加入したい場合(そのJRの提供するサービスを受けたい等)は、そのJRの事務局に申し込む必要がある。
なお、引っ越し等で住所が変わってしまった場合などで、生活圏のJRが異ってしまった場合は、別のJRに変更することも可能(変更しなくても「ジパング倶楽部」のサービスは受けられる)。

各、JRのサイトのリンクは下記をクリックしてください。
JR北海道+JR東日本、 JR東海、 JR西日本、 JR四国、 JR九州

各JR独自の会員制度

JR東日本、JR北海道「大人の休日倶楽部」「大人の休日倶楽部ミドル」

JR東日本とJR北海道のどちらの会員でも利用できる。ただし、「大人の休日倶楽部」限定の切符の受け取りは、加入したJRのエリア内の駅でしか受け取れないことがあるので要注意(東日本として加入した人の場合は東日本エリア内の駅など、北海道として加入した場合は北海道のエリア内の駅などでしか受け取れないものがある)。
なお、「大人の休日倶楽部」には「大人の休日倶楽部ミドル」というものがある。「ジパング倶楽部」会員用が「大人の休日倶楽部」、年齢が到達せず「ジパング倶楽部」の会員になれない50歳以上の人のために「大人の休日倶楽部ミドル」がある。
運賃・料金の割引率が「大人の休日倶楽部」は初回から何回でも30%引きと「ジパング倶楽部」の条件を拡大したものだが、「大人の休日倶楽部ミドル」は5%割引とあまり大きな割引にはならない。ただし、北海道や東日本を格安で旅行できる「大人の休日倶楽部パス」などは、ミドルでも同一条件で購入することができる。この地域の旅行を楽しみたい人には大きな特典となる。

「大人の休日倶楽部」

入会条件

JR東か北海道の「ジパング倶楽部」の会員となること(事前になっているか、同時に入会することも可)

個人会員:男性 満65歳以上、女性 満60歳以上
夫婦会員:どちらかが満65歳以上の夫婦(夫婦の相手の年齢制限はない)

会費

「大人の休日倶楽部ジパングカード」(SUICA付クレジットカード)に加入することが条件

個人会員:一人で4,364円
夫婦会員:二人で7,458円
いずれも、「ジパング倶楽部」会費を含む

「大人の休日倶楽部カード」は「ジパング倶楽部」会費が自動引き落としなので、通常は振り込みが必要なところ不要になる。SUICAは自動チャージが出来るので、駅で不足時にチャージしなければならない手間が省ける。通常のクレジットカードとしても使え、旅行商品の割引や使用金額によりポイントも付く。ただし、カードの年会費として「ジパング倶楽部」会費に1人当たり524円が上乗せされている。

サービス内容

〇きっぷの利用条件
営業キロで、片道・往復・連続で201km以上を利用すること
(「ジパング倶楽部」と同じ条件)

〇きっぷの割引率
JR東日本とJR北海道エリア内は、1回目から30%引きで回数制限なし。
なお、JR東日本とJR北海道エリア外は、「ジパング倶楽部」の会員手帳を使って利用する。ただし、東日本と北海道エリア内の切符の割引回数は手帳にカウントされないので、年間20回の利用回数は他エリアだけで全部使用することができる。

〇割引になる切符・ならない切符・利用できない期間は全て「ジパング倶楽部」と同じ。

〇「大人の休日倶楽部パス」等の割引切符がある(後述)。

大人の休日倶楽部案内・入会

「大人の休日倶楽部ミドル」

入会条件

個人会員のみ:男性 満50歳~64歳、女性 満50歳~59歳
(上限年齢を越した場合は、退会か、「大人の休日倶楽部」または「ジパング倶楽部」への入会を選択することになる。年齢到達後2か月後にミドルは自動的に退会手続きされる)

会費

「大人の休日倶楽部ミドルカード」(SUICA付クレジットカード)に加入することが条件

1人につき2,624円(ただし1年目は無料)

サービス内容

〇きっぷの利用条件
JR北海道とJR東日本のエリアのみ、営業キロで、片道・往復・連続で201km以上を利用すること

〇きっぷの割引率
JR東日本とJR北海道エリア内は5%引きで回数制限なし
JR東日本と北海道エリア外は、全く使用できないので注意。

〇割引になる切符・ならない切符・利用できない期間は全て「ジパング倶楽部」と同じ。

〇「大人の休日倶楽部パス」などの割引切符はミドル会員も利用することができる(後述)

大人の休日倶楽部ミドル案内・入会

「大人の休日倶楽部」「大人の休日倶楽部ミドル」の会員限定割引きっぷ

大人の休日倶楽部パス

「大人の休日倶楽部」の最大の売りで、期間限定のフリー切符として超買い得の旅行券。「大人の休日倶楽部」の入会目的が、この切符狙いの人も多い。
「大人の休日倶楽部」「大人の休日倶楽部ミドル」の会員はともに購入可

〇きっぷの概要
・パスには「東日本エリア」、「北海道エリア」、「東日本+北海道エリア」の3種がある。
・乗車券はエリア内全路線+第三セクター+一部の私鉄。JRの自由席特急券が乗り放題。特急の指定は6回まで可。北海道エリアの切符を除き新幹線も利用できる。
・東日本エリア 4日間乗り放題 15,270円(販売はJR東日本でしかしないので注意)
・北海道エリア 5日間乗り放題 17,400円、新幹線(新青森~函館北斗)は利用できない                                         (販売はJR北海道でしかしないので注意)
・東日本+北海道エリア 5日間乗り放題 26,620円  (販売はJR東日本、JR北海道で販売)

〇発売枚数
3つの種類のパスの合計が1日につき3万枚が上限。

〇販売時期
毎年6月20日頃~7月の2日頃、11月28日頃~12月10日頃、1月16日頃~1月28日頃の3回がメイン。その他にもスペシャルとして販売されることがある。

〇注意点
販売するエリアがパスの種類により限定されていること。
例えば東京の人が北海道へ飛行機で入って、北海道に着いてから北海道エリアのパスを買うことは出来るが、東京では買えない。販売上限数があるため、現地に行って買えないことも考慮しておく必要がある。

〇お得感
例えば、東日本+北海道の26,620円のパスなら、東京~函館北斗の往復新幹線指定席券で44,040円なので「ジパング倶楽部」30%引き30,830円と比べても「大人の休日倶楽部」会員になれば4,210円お得となる。「大人の休日倶楽部ミドル」の会員の場合では15,220円の得になる。この切符は使い方によっては激安と言ってもいいかもしれない。パスを利用する機会のある人なら絶対に「大人の休日倶楽部」「大人の休日倶楽部ミドル」に加入するのがお勧めだ。

北陸フリー切符(往復)

JR東日本の首都圏エリアから出発して、北陸(富山・石川・福井)をフリーエリアとした切符
「大人の休日倶楽部」「大人の休日倶楽部ミドル」の会員はともに購入可

〇サービス内容
・JR東日本の首都圏エリアから出発し、北陸新幹線を利用して北陸に入りフリーエリア(宇奈月温泉~小浜、能登半島など)を旅できる。
・4日間有効、22,410円(東京発の場合)
・販売は首都圏のJR東日本のみなので注意
・フリーエリアまでの往復は北陸新幹線普通車指定席を利用できる
・期間は2019年度は、10月1日~2020年4月3日(12月28日~1月6日除く)

〇お得感
東京~金沢の往復(新幹線指定席)は28,360円なので、「ジパング倶楽部」30%引きで19,850円との比較では2,560円高くなってしまうので、単純な往復だけでは「大人の休日倶楽部」でのメリットはないが、フリーエリアの旅行分を考慮すれば、金額的にはこの往復切符の方が安くなるだろう。一方、「大人の休日倶楽部ミドル」の会員の場合は、往復だけでも4,530円安く、単純な往復だけでも大きなメリットがある。会員になったら使ってみたい切符のひとつだと思う。

JR東海 for50+

JR東海のシニア割としては for50+という会員制度がある。なお、これにはフリー切符のようなサービスは無く、ツアーをメインにしている。切符だけの割引という商品では日帰り往復割引切符がある。それ以外は往復切符に宿泊込みというプランであり、周遊をするというのはツアー以外では見当たらない。ただ、どこかピンポイントで行きたいとが、宿を起点にしてその周辺を回りたいということであれば使い道はありそうだ。

入会条件

満50歳以上の人であればだれでも加入できる
50+WEB会員の登録が必要
一定年齢以上で「ジパング倶楽部」の入会しなければならないなどの条件はないが、「ジパング倶楽部」に加入しないと「ジパング倶楽部」の会員サービスは受けられない。

入会費・年会費

無料

サービス内容

〇シニア用割引きっぷはない

ほとんどがツアーで、往復きっぷや単純なフリーきっぷはない。

お得感

ツアーに関しては、宿泊料金や現地でのサービスなどもあるので比較できないが、JRの運賃・料金のことだけを考えれば、「ジパング倶楽部」会員はそれだけで十分だろう。
基本的に「for+50」に入る場合はフリー切符のようなものがないので、あくまでもツアーのような企画物を利用したい場合に参考になるということになる。
なお、JR東海には「エクスプレス」会員のような制度による新幹線の早割などがあるので、頻繁に利用する場合は「エクスプレス」会員の方が使い勝手が良いだろう。また、「ぷらっとこだま」のような会員とは関係なく利用できる新幹線こだま号の割引制度がある。

「for+50」に関しては「ツアー」用だと考えていいだろう。どこか特定の場所に行きたいのであれば利用してみても良いかもしれない。

for+50案内・入会

JR西日本「おとなび」

JR西日本のシニア割としては「おとなび」という会員制度がある

入会条件

満50歳以上の人であればだれでも加入することが出来る
満50歳以上の人が、J-WESTネット会員登録すると自動的に「おとなび」会員になる
「ジパング倶楽部」をJR西日本で加入した場合は「JR西日本ジパング倶楽部」となり、「おとなび」の会員に自動的になる

入会費・年

無料
ただし、「ジパング倶楽部」に加入する場合は、「ジパング倶楽部」の年会費が必要となるが、「おとなび」としての入会費・念会費は無料
なお、「ジパング倶楽部」をJR西日本ではない事務局で入会した場合は「おとなび」会員のみ入会可能。一般の「おとなび」会員と同じ扱いになる
「おとなび」会員も、「ジパング倶楽部」会員も「J-WESTネット」への登録が必須で会費は無料だが、「J-WESTカード」にすると、カード年会費が加算されるので注意。

サービス内容

〇「おとなび会員の場合

「会員向け旅行プラン」と「会員限定きっぷ」の購入が可能になる。

「会員向け旅行プラン」は日本旅行とのコラボのツアー企画きっぷ

「会員限定きっぷ」はWEB早得という割引切符で、JR西日本区間内の新幹線(あずさ、みずほ含む)、特急列車が3割引き、こだまが6割引きと大きい。
ただし、7日前までの購入、普通指定席のみ、期間限定、席数限定、変更不可など条件あり

「おとなびWEBパス」はJR西日本、那智急行線、JR西日本宮島フェリーが3日間乗り放題となる。期間限定だが、20,370円と格安になる。(新大阪~博多の通常運賃:新幹線指定往復で28,840円)

「おとなび首都圏往復フリーきっぷ」北陸~東京の往復新幹線利用と東京圏での4日間のフリー切符になる。例として、金沢発22,410円、富山発20,370円なので、JR西管内の北陸新幹線の駅周辺の人が東京旅行をする場合には利用価値がある。(金沢~東京の通常運賃:新幹線指定往復で28,360円)

なお、「おとなび」の切符の受け取りはJR西日本のエリア内の各駅などに限られるので注意が必要。

〇「JR西日本ジパング倶楽部の場合

片道101㎞以上の乗車券・特急券をセットで買った場合に、何回でも30%割引となる。
一般の「ジパング倶楽部」の条件は、片道・往復・連続で201㎞の場合、対象の乗車券・特急券が30%割引(ただし最初の3回は20%割引、年間20回まで)と比べると200㎞以下の距離でも割り引かれる区間があることや、最初の3回が20%から30%引きとなり、かつ回数制限がなくなるところが異なる。ただし、切符の受け取りはJR西日本のエリア内の各駅などに限られるので注意が必要。

なお、「ジパング倶楽部」の特典と「おとなび」の特典を併用使用することはできない。
「JR西日本ジパング倶楽部」の会員は「おとなび」会員にもなっているので「会員向け旅行プラン」、「会員限定きっぷ」、「おとなび首都圏往復フリーきっぷ」も「おとなび」会員と同じ条件で使える。

お得感

会員限定きっぷの「WEB早割」は「おとなび」会員には「ジパング倶楽部」会員並みの割引額になるのでお得感は大きいと思う。
「JR西日本ジパング倶楽部」に関しては、距離条件が片道101㎞以上となっているので、その程度の距離での頻度の高い人には有利だろう。また、特に長距離旅行はせず、JR西日本のエリア内だけしか使わないのなら「ジパング倶楽部」会員にはならずに「おとなび」会員だけでも良いかもしれない。

おとなび案内・入会

JR四国「四国エンジョイクラブ」

JR 四国では「四国エンジョイクラブ」というシニア向けサービスがある。

加入条件

男性満60歳以上、女性満55歳以上

「ジパング倶楽部」にJR四国で加入した場合は自動的に加入扱いとなる
(他JRで入会した「ジパング倶楽部」会員の方は、「四国エンジョイクラブ」に加入できる

加入申し込み場所

JR四国及び土佐くろしお鉄道の駅窓口

年会費

1500円
駅で入会して、その場で割引切符を購入できる。
有効期限は1年で切れるので必要な時に入会して、期限が切れていた場合は再度利用する場合に入会すればよい。
「ジパング倶楽部」にJR四国で加入した場合は有効期限はジパング倶楽部の有効期限となり会費はジパング倶楽部の会費のみで「四国エンジョイクラブ」の会費は無料。ただし、四国以外の「ジパング倶楽部」の会員は「四国エンジョイクラブ」の会費1500円が必要。

サービス内容

ツアー企画以外は、往復きっぷの割引がある。

次の条件の往復乗車券と往復特急券を同時に買う場合に30%割引となる。

(条件)
乗車券:JR四国線と土佐くろしお線を通算して71㎞以上の往復切符
特急券:1列車で51㎞以上の往復特急券
土佐くろしお線のみでの利用は不可、寝台車の利用は不可

お得感

往復切符は割引率30%と高いので「ジパング倶楽部」会員以外では「ジパング倶楽部」並みの割引をしてもらえるのでお得。何度か途中下車しながら旅行したいときは、途中下車したい駅までの距離や有効期限(往復の有効期限)の条件と、常に同じルートで、同じ区間の特急に乗って往復するという点をクリアして、うまく分割できれば効果はある。例えば、高松~宇和島の往復切符と高松~松山の往復特急券と松山~宇和島の往復特急券を買えば、乗車券の有効期間が4日間あるので、松山と宇和島観光で1泊ずつすることも可能だ。。
JR四国で「ジパング倶楽部」会員に加入した場合は自動的に「四国エンジョイクラブ」に加入するが、その他のJRで加入した場合は、あまり差が差がないのが実態だ。「ジパング倶楽部」会員だけだと、片道・往復・連続で201㎞以上という条件があるが「四国エンジョイクラブ」では距離条件が71㎞に下がるので、201㎞未満71㎞以上を特急で往復使用する場合はお得にはなるが1500円の会費を払って見合うか、往復を必ずしなければならないので、あまり自由度がない。むしろ、「ジパング倶楽部」で最終地点まで通しで買って途中下車したほうが安くなると思われる、よって、JR四国以外の「ジパング倶楽部」会員になっている人はあまり効果は無いと思う。ただ、計画の作り方でケースバイケースなので、必要だと思った時に加入すれば良い。入会は旅行時に駅で行えばよいので、いたって簡単だ。

四国エンジョイクラブ案内

JR九州「ハロー!自由時間クラブ」

JR九州には「ハロー!自由時間クラブ」という会員制度があり、九州周遊のフリー切符の購入が可能となる。

加入条件

男性満60歳以上、女性満50歳以上

入会金・年会費

無料(JR九州Web会員に登録した後、ハロー!自由時間クラブに登録)

サービス内容

〇九州「ジパング倶楽部」会員
JR九州で「ジパング倶楽部」に入っても「ハロー!自由時間クラブ」へ自動的に加入するわけではなく、別途加入する必要がある。(会費は「ジパング倶楽部」の会費のみ)
「ハロー!自由時間クラブ」入会後、「ジパング倶楽部」は入会後3回の使用までは20%引きだが、初回から30%引きとなり、使用回数制限なし、使用期間制限なし(ただし、JR 西日本の山陽新幹線区間、博多南線を除く)

〇「ハロー!自由時間パス」
・九州新幹線・特急列車を含むJR九州全線または北部を連続する3日間乗り降り自由なフリーきっぷ
・座席指定は6回まで利用できる
・値段
全九州版 17,310円(インターネット購入15,790円)
北部九州版 9,170円(インターネット購入8,350円)
※北部とは、【三角~宇土~熊本~(豊肥本線)~大分】を含む線より北部のエリアのJR九州全線
・利用期間:通年
・販売は前日まで、パスの受け取りや列車の予約はJR九州の主な駅のみでしかできない
・「ジパング倶楽部」会員は、「ジパング倶楽部」の割引と「ハロー!自由時間パス」の併用はできない

このパスを博多~鹿児島中央の間の単純な新幹線指定席で往復に利用した場合でも、通常ねだんが21,280円なので5千円ほど得になる(ちなみに博多~川内ぐらいの距離を利用すれば単純往復でも安くなる)。一方、「ジパング倶楽部」会員の場合では、30%割引として指定席で14,900円、自由席で14,160円なので、単純な往復ではパスの方が高くなってしまう。よって、「ジパング倶楽部」会員の場合は単純な往復のようなときは「ジパング倶楽部」の割引を使った方が得な場合があるので、どちらが得かは試算してみることをお勧めする。

お得感

「ハロー!自由時間クラブ」に加入するのは「ハロー!自由時間パス」を使うためと言っていいだろう。
特に「ジパング倶楽部」会員でない場合は、九州内を周遊したい場合や単純な長距離の往復でも十分にメリットを享受できる。
一方、「ジパング倶楽部」会員の場合は、どのようなルートで九州に入り周遊するかによって、「ジパング倶楽部」の割引の方が有利な場合がある。JRで九州に入るか、飛行機で入るかとか、連続でどのように回れるかによって大きな差が出てしまうので、計画を立てて検討したほうが良い。
いずれにしても、利用したい時に「ハロー!自由時間クラブ」に加入すれば良いので気軽に考えても良いだろう。なお、加入やパスの購入はインターネットで出来るが、切符の受け取りや座席指定はJR九州の主な駅しかできないので、どこで受け取るかの注意が必要。

ハロー!自由時間クラブ案内

まとめ

年齢が満足するなら「ジパング倶楽部」に入るのは絶対のお勧めだ。ただ、比較的長距離の帰省や旅行をしないのであれば、会費がかかるので必要に応じて考えれば良いだろう。
一方、各社独自の会員制度に関しては、フリー切符や限定往復切符のような割引が自分の用途に合うかどうかという点だろう。「ジパング倶楽部」会員になれない人でも割引率は「ジパング倶楽部」並みであったり、「ジパング倶楽部」では乗れない新幹線「のぞみ」や「みずほ」に乗れたりなどの特典もある。ただ、期間や乗車エリアが限定されていることや、切符の購入場所が発売するJR各社のエリア内でしかできないなどの制限もある。
JR北海道とJR東日本の「大人の休日倶楽部」を除けばカード会員(有料)になる必要もなく、JR四国の「四国エンジョイクラブ」が、カード会員ではないが会費を取る以外は、基本無料なので、必要に応じてでも取り敢えず入るということでも良いだろう。なお、JR四国については、切符の購入時点で窓口にて会費を支払って加入するだけだから、お得感を感じたらその場で加入すれば良い。
悩ましいのは、エリアは違うが、JR北海道とJR東日本の「大人の休日倶楽部」に加入して、「大人の休日パス」を使って北海道や東北を旅行したいという人の場合、「ジパング倶楽部」と共に「大人の休日倶楽部」にJR北海道かJR東日本の事務局に申し込んで加入することも出来るが、「大人の休日パス」は加入したエリアの駅のみどりの窓口や自動券売機などでしか購入できない上、枚数限定なので買えない可能性もある。JR東や北海道への出張があるなどして事前に購入しておかないと人気も高いので注意が必要だ。
いずれにしても、「ジパング倶楽部」のような全国共通サービスへの加入は問題ないが、各社のサービスは各社ごとに条件が違うので、住んでいる場所やよく使用するエリアなども考慮して加入を考えるべきと思う。

コメント

  1. […] (会員入会条件等)JRのシニア世代向けの会員割引制度の活用法  […]

  2. […] このフリーきっぷと通常でのきっぷの購入ねだんを比較してみると、熊本または鹿児島中央から出発の場合、通常料金では16,610円(フリーきっぷ:10,500円)、福岡市内では博多からの計算で25,250円(フリーきっぷ:15,430円)となった(いずれも新幹線区間とその他の区間は分けて試算。全て特急・指定とし、霧島神宮往復を含む)。熊本・鹿児島中央出発で6,110円、博多発で9,820円のお得となる。他のきっぷとして「ぐるっと九州きっぷ」があり、JR九州の運賃がフリー(特急券など料金を払えば新幹線・特急・指定席などにも乗車可)で有効期間3日間という切符がある。ねだんは14,500円で、仮に熊本~隼人~霧島神宮~鹿児島中央~熊本のルートで特急指定席を利用する場合9,380円を別途購入が必要があり、合計で23,880円となる。このフリーきっぷは熊本発で10,500円だから、同じ条件では他のきっぷの追随を許さない。なお、シニア向けのJR九州会員用の「ハロー!自由時間パス」という15,500円で新幹線・特急にも乗れる3日間のフリーきっぷがある。このきっぷを買える人であれば出発地によっては安くなるので対象の人(男性60歳以上、女性50歳以上)は確認したほうが良いだろう。よって、一般的には、「肥薩線のんびりきっぷ」が、このルートを回りたいという場合には絶体お勧めということになる。 […]

  3. […] (参考) JR九州「ハロー!自由時間クラブ」の概要 […]