ポルトガル語文法:前置詞 「ante」

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ブラジルポルトガル語:前置詞

 前置詞 「ante」

 前置詞 ante は「(物・事)の前に」「~に直面して」「~を考慮して」などに訳されるが、いずれも「何かを目前に見ている」状況をいう。なお、時間的な前という意味では使わない。英語では、before、in front of、in view of、in the face of などに相当する。
 なお、antes という副詞があり「前に」と訳されるが、antes の「前」の意味は時間的にも場所的にも、「~の手前」という意味で、「対面・直面」という意味はない。

 以下に、それぞれの例文を示す。

「~の前に」

 「~の前に」の意味は、英語のbeforeやin front of が相当するが、対象となる人や物が何かの正面にある状態を言う。場所的な「前の方に」の意味や時間的な意味は持たない。
 なお、この前置詞は、この意味では na frente de, em presença de, diante de のような前置詞句でも言い表すことができる。

・Há um grande prédio ante minha casa. 私の家の目の前に大きなビルがあります
・Eu fiz uma apresentação ante muitas pessoas. 私は多くの人の前でプレゼンをしました
・Eles disputaram ante seus pais. 彼らは両親の面前で言い争った
・Me apresentei ante o tribunal. 私は法廷に立ちました

「~に直面して」「~に考慮して」

 「~に直面して」「~を考慮して」と訳されるが、英語の in view of、in the face of に相当する。意味としては、「~の前で」が元にあり、そこから派生して、物事を目の前で見てそれによって何らかの行動をするような場合に使われる。
 この前置詞は、この意味では、
em consequência de, por causa de のような前置詞句でも言い表すことができる。

・Ante tamanha tempestade, não podemos sair. 大嵐に直面して私たちは出かけることができません。
・Ante seus esforços, tenho certeza que você passará no exame. 君の努力を見て、試験に合格すると確信しました
・Ante a hesitação deles, disse: – Vamos comer! 彼らがためらっているのを考慮して、「さあ食べよう」と私は言った

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